絵画技法と材料の歴史   

         「テンペラから油絵具へ」
 中世絵画の彩色方法には、生乾きの漆喰壁に直接水で溶いた顔料を塗りつけ、壁が乾く過程での化学反応を利用して定着させる『フレスコ』の技法と、顔料に「糊」
を加えて支持体に定着させる『テンペラーレ』の技法がありました。
 テンペラーレの語源は、「混ぜ合わせる」というラテン語から生まれている。顔料に糊を加え混ぜ合わせる行為からの名称と言われる。現在の彩色材料の「絵具」の
基本概念がここにあります。
 現在、汎用される油絵具は、テンペラ絵具からの発展形であり、油絵技法を学ぶ上で過去の絵具および技法について知ることは極めて有意義でしょう。

 

フレスコ
壁に水溶きした顔料で直接描画
(バインダーなし)

 
       ↓

卵黄テンペラ
(Tempera Magra)
卵黄のバインダー

 
       ↓

テンペラグラッサ
(Tempera Grassa)
卵黄+油成分のバインダー

  フランドル技法
テンペラ+油絵具
(TOの互層構造)
 
         ↓             ↓       ↓
              フィレンツェ派技法        
     テンペラ+油絵具(T/Oのモザイク構造)
  
   
          ↓                     ↓
          ベネッチア派技法     
              油絵具               
     後期フランドル技法     
  テンペラ+油絵具(TOTOの互層構造)

   (ミックス・テクニック) 
              ↓                ↓
                         第2フランドル技法           
  油絵具